JICAがモンゴル政府と共同で実施する「日本・モンゴル地震防災・減災共同セミナー」(日本・モンゴル国交40周年記念)の2日目にカエルキャラバンが実施されることを受け、
前回(2011年2月)のデモンストレーション後カエルキャラバンがどのような拡がりをみせているかについて、現地での状況確認と更なる内容のブラッシュアップを行うため、2012年3月18日~23日までモンゴルへ行ってきました。
※前回のデモンストレーションの様子は、こちらをご覧ください。
『イザ!カエルキャラバン!in モンゴル』(2011 2.15~2.18)
http://kaerulab.exblog.jp/15992099/
■3月21日「イザ!カエルキャラバン!」視察 (チンゲルテイ地区 第23学校)
ウランバートル市のNEMA職員が指導員となり、チンゲルテイ地区第23学校の7年生に対し、カエルキャラバンを実施。生徒たちは5~6人のチームを作り、オリエンテーション形式で6つの防災体験プログラムを体験した。プログラム毎に審判がおり、ゲーム性を持たせながらも内容をしっかり学ぶものになっていました。
<実施プログラム>

ジャッキアップ体験

毛布担架体験

心肺蘇生

身近なものを使った応急手当て

家庭に備えておくとよいアイテムクイズ

紙食器づくり

防災カードゲーム「なまずの学校」
今後は、第23学校のカリキュラムとして毎月実施していく予定で、今回体験した7年生が指導者となり下級生にノウハウを伝えながら継続的に実施していく仕組みを作り、他学校にも広めて行きたいとおしゃっていました。
■3月21日「日本・モンゴル地震防災・減災共同セミナー」
「日本・モンゴル地震防災・減災共同セミナー」(日本・モンゴル国交40周年記念)として、1日目(21日)に、これからスタートする『ウランバートル市地震防災能力向上プロジェクト』のキックオフとしたセミナーを行い、2日目(22日)には、市全体を対象とした大規模な防災訓練が行われました。
「日本・モンゴル地震防災・減災共同セミナー」
『ウランバートル市地震防災能力向上プロジェクト』のキックオフのセミナーで、JICA専門家より、東日本大震災からの復興の取り組みや、日本の地震防災・減災に関する技術や経験を参加者に伝えました。
モンゴルからも、ウランバードルの減災対策や緊急時の復旧・復興対応などについて情報提供が行われました。
■3月22日防災訓練(チンゲルテイ地区 18番アパート)の様子
アパート住民を対象に防災訓練を実施。
公園に避難した後、カエルキャラバン防災体験プログラムが実施されました。
<避難訓練>
<防災体験プログラム>

プラス・アーツによるレクチャー (チンゲルテイ地区 第23学校講堂)
防災訓練に参加した住民、NEMA合わせて50人前後の参加者に向けて、現在行っている取り組みをさらに自分たちに合った方法やテーマにブラッシュアップしてもらうために、プラス・アーツからのレクチャーを行いました。

〈取り上げたテーマ〉
①阪神・淡路大震災の写真
②持ち出し品(防災グッズ)解説
③なまずの学校
④家具転倒防止対策
⑤まとめ
できる限り現地の状況に対応した内容をピックアップし、併せて、各々が住んでいる地域の特性に合わせてプログラムを編集したり開発したりすることが大切であることを伝えました。
また、コミュニティがそこまで密接ではないというモンゴルの状況をふまえ、各家庭で備えることの大切さと共に、地域住民同士で助け合うことの大切さについて伝えるよう配慮しました。
今回、現地での動きを実際に肌で感じ、モンゴル政府による大規模な防災訓練や対策が急速に進められていることを感じました。
今回伝えた事がどのように生きてくるかはこれからの動向をしっかりと捉え、プラス・アーツとしてできることを考えサポートしていきたいと思います。